ミュージカル ユタと不思議な仲間たち

作品について

 本作は、東北の美しい自然を舞台に、いじめに苦しむユタが、天災によって現世で生きることが叶わなかった座敷わらしたちと出会い、彼らとの交流を通して、生命の尊さ、友情の大切さを学び、たくましく成長していく物語です。岩手・南部出身の作家、三浦哲郎さんの同名小説が作品の出発点となっており、演出家・浅利慶太が手掛けた数ある作品の中でも長い歴史を持つオリジナルミュージカルです。1977年の初演以来、時代や劇場に合わせて様々な工夫を加えながら公演を重ね、世代を超えて多くのお客様に愛されてまいりました。昭和、平成、令和と時代が移り代わっても“生きていることは素晴らしい”という作品に込められたメッセージは変わることはありません。この作品が皆様の心に寄り添い、明日への希望に繋がれば幸いです。
 この秋は生命の輝きに溢れた舞台を劇場でお楽しみください。

作品の魅力

魅力的な“座敷わらし”の存在

「座敷わらし」とは、古くから東北地方に伝わる子供の姿をした精霊のこと。度重なる飢饉により「間引き」されたり、捨てられて命を落とした子供の霊が、生きることの叶わなかった悲しみと悔しさを背負い、現世を彷徨っているといわれています。劇中では5人の魅力的な座敷わらしたちが登場し、ユタを厳しく、また温かく見守ります。

 

三木たかし氏による名曲の数々 

音楽を手がけたのは、「津軽海峡・冬景色」「時の流れに身をまかせ」など多くのヒット曲を生み出した日本を代表する作曲家の三木たかしさん。『夢から醒めた夢』『ミュージカル李香蘭』など、数々のミュージカル作品で作曲を手掛けられ、心に残る名曲を残しています。この作品では、演歌や民謡の要素を盛り込み、日本的で親しみやすい世界観を創りあげています。終幕に歌われる「夢をつづけて」は演歌歌手の森進一さんがカバーし大きな話題となりました。また、劇中歌「友達はいいもんだ」はNHK「みんなのうた」で取り上げられ、小学校の音楽の授業など、教育現場で広く歌い継がれています。

 

美しい響きを持った南部弁

演出家・浅利慶太がこだわったのが「南部弁」です。「もし東北弁が標準語だったら、日本の詩劇とオペラの完成はもう一世紀早くなっていたかもしれない」。16歳のとき、恩師である劇作家の加藤道夫先生から聞いたこの話は忘れられないものでした。東北の山村を舞台とする本作では、台詞に南部地方・岩手県二戸付近で用いられる方言を採用しています。リズミカルで抑揚に富み、フランス語にも似た半母音の美しく柔らかい響きを持ったこの言葉は、それ自体が音楽のようで日本語がもつ美しさを改めて感じさせてくれます。俳優たちは言葉に慣れ親しむために、本格的な稽古に入るから南部弁の稽古を行います。台詞が俳優の身体を通して、生きた南部弁として舞台で語られるとき、その言葉の重みと温もりは心のすみずみまで響き渡ります。

 

日本の原風景を彷彿とさせる舞台美術

舞台上には、木々や草花、積藁、神社の狛犬など、古き日本の姿を感じ取れる装置が広がります。昔ながらの日本家屋に欠かせない大黒柱や床の間のある和室、秋になると黄金色に輝くススキ、こうした日本の原風景も作品をより立体的に際立たせる要素のひとつです。桜や松の木の表面には古い着物の端切れが重ね合わせて使われています。表面には茶色の塗装がされていますが、実際に着物の柄が見えてそれらが木々の陰影を醸しています。竹やススキは上演の度に本物を使用するなど、細部にわたり自然美にこだわった浅利の思いが受け継がれています。

 

※舞台写真はこれまでの公演より
撮影:石阪大輔 友澤綾乃

ものがたり

 東北のとある山村 “湯の花村”。父親を亡くした水島勇太は、東京から母親の実家があるこの小さな村に引っ越してきた。しかし、村の子供たちに馴染めず、いじめられてばかりいた。しかも皆、勇太を “ユウタ” ではなく“ユタ” としか呼んでくれない。そんな彼の味方は、幼い弟の子守をしながら学校に通う同級生の小夜子と寅吉じいさんだけ。勇太はいじめを受け続けるつらさと悲しみ、そして孤独に悩み、遂には自殺まで考えるようになる。
 ユタを気遣う寅吉は、地元に代々伝わる “座敷わらし” の話を教え、友達になってみろと勧める。そして、ある満月の夜、寅吉の言葉に従って大黒柱のある旧家 “銀林荘” の一室に泊まったユタは、5人の座敷わらしたちに出会う。皆、飢餓や間引きによってこの世で生きることが叶わなかった悲しい運命を背負っていた。
 弱音ばかり漏らすユタを彼らは叱咤しつつも、生きることの素晴らしさを説く。
 “仲間たち”との友情とさまざまな試練を通じて、たくましく成長していくユタ。だがやがて、彼らと別れの時がやってくる…。

 

※舞台写真はこれまでの公演より 撮影:石阪大輔

スタッフ

原作 三浦 哲郎
(新潮社刊『ユタとふしぎな仲間たち』より)
企画・オリジナル演出  浅利 慶太
 
2024年再演版演出 野村玲子
作曲 三木たかし
振付 加藤敬二
装置 土屋茂昭
照明 沢田祐二
台本 梶賀千鶴子
作詞 岩谷時子・梶賀千鶴子

キャスト

ペドロ 芝 清道
ダンジャ 山崎佳美
ゴンゾ 渡部又吁
モンゼ 小坂姫加
ヒノデロ 小宮山稜介
ユタ 佐藤志有
小夜子 鹿ノ子ひより
寅吉 加藤敬二
ユタの母 坂本里咲
クルミ先生 服部幸子
大作 早川一矢
一郎 小林良輔
新太 黒川賢也
たま子 山村菜海
ハラ子 三井夕萌  横山祥子
桃子 坂井田祥子
※出演者は都合により、変更となる場合がございます。あらかじめご了承ください。

 

公演日程

公演日程

上演時間 約2時間20分(休憩含む)

チケット情報

チケット発売日

「四季の会」会員先行予約
914日(土)午前10時開始

ぴあ先着先行
915日(日)午前10時開始

一般発売
921日(土)午前10時開始
 

チケット料金

  9,900円(税込)
※「四季の会」会員・一般共通、全席指定
 
 

プレイガイド情報



インターネット予約
SHIKI ON-LINE TICKET
http://489444.com
 

電話予約
劇団四季自動予約

「四季の会」会員のみ(24時間受付)
※但し、発売初日は10:00からとなります。
 
【固定電話】
0120-489-555
【スマートフォン・携帯電話】
042-700-1272
 
 

直接購入
劇団四季の各専用劇場

(自由劇場を除く)
チケットボックスの営業時間は各劇場の公演スケジュールによります。
※但し、「四季の会」会員先行予約初日の購入は、12:00からの受付となります。 

 
 



インターネット予約
チケットぴあ
https://w.pia.jp/t/yuta/
 

直接購入
セブン-イレブン店頭
[Pコード: 527-690]

 

【ご注意】

日程および開演時間は急きょ変更となる場合がございます。予めご了承ください。
公演当日3歳以上のお子様が観劇される際は、お席をお求めください。2歳以下のお子様を膝の上に抱いてご覧になる場合は、お抱きになる方の肩より頭が出ないよう、後席へのご配慮をお願いいたします。
「QRチケット」ではございません。
本公演は、公演中止などのやむを得ないと判断する場合以外は、チケットの払戻しは致しません。
 



地図
 
住所 〒105-0022 東京都港区海岸1-10-53
アクセス ■JR山手線・京浜東北線「浜松町駅」北口より徒歩約7分
■都営地下鉄浅草線・大江戸線「大門駅」B1番出口より徒歩約9分
■新交通ゆりかもめ「竹芝駅」より徒歩約3分

※専用の駐車場はございませんので、なるべくお車でのご来場はお控えください。

お問い合わせ

チケットに関するお問い合わせ

サンライズプロモーション東京
電話:0570-00-3337
(平日12:00~15:00)
 
公演に関するお問い合わせ

浅利演出事務所
電話:03-3379-3509
協力:劇団四季
主催:浅利演出事務所
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